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【新潟夫婦のホントのところ】第2回「結婚後のお金のリアル」

内容

新潟の夫婦の新婚生活のトレンドや実態について、その分野のプロにお話を聞く「新潟夫婦のホントのところ」。今回は、今回は、ファイナンシャル・プランナー(FP)歴25年で上級のCFP資格を保有する髙橋正美さんから、なかなか話題にしづらい「お金」について教えていただきました。
 
夫婦のお財布管理、どうしてる?|まずは、話し合いから
「結婚を意識したら、まずは二人でお金の話をしてみましょう。家賃や光熱費、食費など毎月の生活費をざっくり出した上で、どう管理するか決めていきます。一方が家計をまとめてお小遣い制にする夫婦もいれば、共通のお財布にそれぞれ入金する夫婦もいます。大切なのは、お互いが納得できる方法を選ぶこと。状況を共有していないと、気づいた時に借金が…という可能性も出てきます」



住宅のお金は?|ローンは万一に備えた組み方を
「新居を構える夫婦の多くは住宅ローンを組んでいます。共有名義にするか、一方の名義にするかで、それぞれの負担が変わります。名義人に万一のことがあれば、団信(だんしん)と呼ばれる『団体信用生命保険』が適用されますが、名義でない側が倒れた場合は負担が大きくなることもあるので、生命保険や医療保険なども合わせて考えると安心です」



子どもの教育費|大学入学資金を貯めておけると
「子育てのお金はいろいろありますが、大きく必要となるのは教育費です。大学の入学費用を目標にすると分かりやすいです。児童手当をそのまま貯めておくのも一つの方法ですし、学資保険やNISAなど、無理のない形で少しずつ準備をしておけるとベストです。お子さんが17歳になる頃にまとまった金額が用意できると、気持ちにも余裕が出ます。新潟県であれば、『こむすび定期』のような独自の経済支援もあります。利用できる制度はしっかり確認して、取りこぼしがないようにしておきたいですね」



老後資金はどうする?|年金+ワンアクションがおすすめ
「ざっくりでいいので、年金の仕組みを知っておきましょう。『ねんきんネット(日本年金機構)』を活用して、将来自分がどのくらい受け取れそうか確認してみてください。老後に向けては“お金に働いてもらう”ことも大事。iDeCoは節税になるのでおすすめですし、会社の確定拠出年金(企業型DC)がある人はそれも活用を。拠出額がまるごと所得控除になるので、浮いた分をNISAに回すのもいいと思います。投資自体が不安なら、ポイント投資サービスで小さく始めるのもおすすめです」
 
夫婦のお金、はじめの一歩は?|ライフプランを擦り合わせてみて
「ライフプランは、夫婦で一度擦り合わせておくのが良いです。『◯年後に家が欲しい』『子どもは何人?』など、分かっているライフイベントを書き出してみるだけでも、計画の土台になります。その上で今後のお金の流れを整理するために役立つキャッシュフロー表を作って、未来の家計をざっくり予測。物価や経済状況は変わりますが、まずはベースを作ることが大事です。やりたいことを明確にすると、“いま何を準備すればいいか”が見えてきます」


出所:日本FP協会発行 くらしとお金のワークブック(2025年9月改訂版)
https://www.jafp.or.jp/personal_finance/fresh/workbook/files/11_cashflow.pdf
※無断での複製、転用は禁止いたします
 
若い世代へ|お金は心配しすぎず、 日々を楽しみながら
「お金のことは、不安になる前にちょっと動いてみるだけで気持ちが軽くなります。案外なんとかなるものなので、心配しすぎなくて大丈夫です。今の自分たちの暮らしを“いいな”と思う気持ちも大切に、楽しんでいきましょう」



お金のことは、二人で気負わずに言葉にしていくのが第一歩。
次回のテーマは「新潟夫婦の住まい」です。お楽しみに!
 
取材協力
日本FP協会認定 CFP®認定者(ファイナンシャル・プランナー)
髙橋正美さん